らでぃっしゅぼーや

今週の畑だより

らでぃっしゅぼーや農産担当による
畑の"今"を届ける産地密着コラム

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漬物だけじゃない?広島菜の魅力
~あけぼの有機栽培会(広島県)~

朝晩の冷え込みに秋の深まりを感じるようになりました。先日、広島県三次市三和町の「あけぼの有機栽培会」の生産者、小野さんの畑を訪れました。

カーナビで検索しても「本当にたどり着けるの?」と思わず声が出てしまうほどの、山あいの静かな場所。標高約470m、水田が広がるこの地域で野菜を育てているのは、小野さんただ一人です。

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山里の静けさが漂う広島県三次市三和町

およそ30年前にこの地へ移り住み、小松菜・ほうれん草・広島菜の栽培を続けています。

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温泉山銘水としても有名で、きれいな湧き水も出る豊かな土地

高菜や野沢菜と並ぶ“日本三大漬菜”
今回ご紹介する「広島菜(ひろしまな)」は、九州の高菜、信州の野沢菜と並ぶ“日本三大漬菜”のひとつです。アブラナ科に属し、白菜の仲間でもあります。

広島の郷土食として全国に知られながらも、生の野菜として見かけることはほとんどありません。収穫された広島菜のほとんどが「広島菜漬け」として加工されるからです。県内でも生鮮のまま店頭に並ぶことは、ほぼないそうです。

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希少な生の広島菜を有機栽培で!
そんな希少な“生の広島菜”を、有機栽培で育てているのが小野さん。漬物用が10〜12月に一気に収穫されるのに対し、小野さんの畑では一年を通して栽培し、若くやわらかい葉の段階で収穫します。

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あけぼの有機栽培会の小野さん

見た目はチンゲン菜のようで、シャキシャキとした歯切れのよい食感と少しピリッとした辛みが特徴です。「香りと辛みのバランスが一番よくなるのは2〜3株の頃なんです」と小野さん。

大きすぎず小さすぎず、その絶妙なサイズで収穫することで、広島菜本来の味を引き出しています。

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大きすぎず小さすぎずの絶妙なサイズで収穫します

あけぼの有機栽培会とらでぃっしゅぼーやとのお付き合いは20年以上。かつては数名いた先輩生産者も、今では小野さん一人。

らでぃっしゅぼーやで広島菜を育てる唯一の生産者として伝統野菜を守り続けてくださっています。

「広島菜は万能野菜ですよ」
と小野さん。アクが少なく、炒め物や汁物など万能な野菜です。小野さんおススメはさっと湯通しして食感も楽しめるおひたしです。

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小野さんおすすめの広島菜のおひたし

漬物だけでなく、生鮮野菜としての広島菜の魅力をもっと多くの人に知ってほしい― そんな想いを胸に、小野さんは今日も山里の静けさの中で、ていねいに栽培を続けています。

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