5月だけのおいしさ!完熟パプリカ
~耕雲社(和歌山県)~
貴重な国産パプリカ産地を訪問
大型連休の真っただ中、関西空港から車で1時間ほど、和歌山県にある耕雲社を訪問しました。5月から8月ごろまでパプリカをお届けしている、らでぃっしゅぼーやのパプリカ主産地のひとつです。

耕雲社のみなさん
国内で出回っているパプリカは、韓国やオランダなどの輸入品がおよそ8割を占めます(※1)。そもそも少ない国産、そしてらでぃっしゅぼーやの基準をクリアしているパプリカとなるとさらに貴重です。

パプリカは約8割を輸入に頼っています
初摘みパプリカ「ファーストフラッシュ」
5月のパプリカは初摘みもので、パプリカが出荷される全期間のなかでも格別においしい時期です!厳寒期から春先までじっくり育った実はずっしりと重く、完熟で採れるのはこの時期だけで緻密で甘くジューシーです。
6月以降になると気温が上がるため、お届けまでの時間を考慮して少し青めに採る必要があります。生産者の西さんも、その特別感から「ファーストフラッシュ(※2)」と呼んでいます。5月にパプリカが届いたら非常にラッキーですね!

西さんのパプリカ畑
絶滅危惧日本鶏「龍神地鶏」の保護活動も
生産者の西さんは農業を始めて15年目になります。パプリカのハウス作りや、二酸化炭素濃度、湿度管理の自動制御装置も自作してしまうバイタリティの持ち主。訪問したときは、パプリカ面積を増やすために近所から譲り受けたハウスを改修中でした。「野菜作りよりも土木作業のほうが多いかもね」と笑います。

花農家さんから譲り受けて修繕中のハウス。農機ユンボを使ってコンクリート板を搬出しています
西さんは突出していますが、生産者は私たちが思っている以上に農業以外の活動もしています。地域の草刈り、用水路の清掃などもそう。さらに西さんは地鶏の保護活動まで!

「龍神地鶏」は和歌山県田辺市龍神村地域固有のニワトリで日本鶏の一品種ですが、絶滅の危機に瀕しています。闘鶏など鑑賞用として飼われていたそうで、地元の旧家に残る資料によると300年前の江戸時代に飼育されていたという記録があるそうです。秋篠宮さまも研究対象としていて、論文を発表されています。
西さんが保護する龍神地鶏、ヒナもたくさんいます
飼育しているのは数軒のみですが、なんとそのうちの2軒が西さんと、同グループの宮楠さんです。地域のために保護活動に取り組んでいます。

龍神地鶏を育てる宮楠さんのなす畑で
国内の食料自給率を支えながらも公的な保護活動に取り組む姿に頭が下がります。そんな生産者が作った野菜を扱えることに喜びを感じると同時に、身が引き締まる思いがしました。西さんのパプリカ、めぐる野菜箱でのお届けを楽しみにしていてください!

国内出荷量(①)÷国内出荷量と輸入量(②)の合計
①2022年国内出荷量:7,130トン
②2022年輸入量:28,763トン
①出典:「地域特産野菜生産状況調査(令和4年(2022年))」(農林水産省)
②出典:「農林水産物輸出入概(2023年)」(農林水産省)
(①②ともに2025年5月9日に利用)
※2)春最初に収穫される紅茶の葉を「ファーストフラッシュ」と表現することがあります
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