「落葉果樹」生産者の会を開催!
青森に11団体32名が集結!生産者集会
時は少しさかのぼり7月末。青森で「落葉果樹」の生産者集会を開催しました。昨年2月に東京で交流会をした際に「次は青森でやろう!」と声が上がったのが形になりました。
長野や東北のりんご生産者を中心に、忙しい夏の作業の合間をぬって、11団体32名の生産者が集まりました。車で片道10時間かけてきてくれた長野のりんご生産者、落葉果樹ではないのに真っ先に申し込んできてくれた熊本の柑橘生産者など、熱意あふれる生産者が全国から集い、意見と杯を交わしました。
省力栽培への取り組み、豪雪地帯ゆえの苦労
青森ならではのりんごの貯蔵施設「CA貯蔵庫」や、最新のセンサーを備えた選果場の視察をした後、メインはりんご畑の視察です。
青森では近年「高密植栽培」といわれる省力的な栽培方法が普及してきています。青森市の津軽産直ファームの工藤さんは、ベテランの職人技に頼る従来の栽培ではなく、誰でも手伝いやすいマニュアル化可能な高密植栽培の畑を増やし、人手を確保しながら地域のりんご生産を継続したい想いを語ってくれました。
工藤さんは、高齢化で近隣農家が手放すりんご畑のうち、幹線道路に面した畑を買い取っています。なぜ幹線道路沿いか?そこには除雪の問題があります。工藤さんたちの畑も、昨冬の豪雪で多くの枝が折られ大きな被害を受けました。細い農道は除雪がなかなか行われず、畑に行くのもままなりません。豪雪地帯で農業をする上で、除雪車が入れる道路沿いというのは重要な条件です。
次に五所川原市の佐藤さんの畑へ。勉強熱心で知識やアンテナの引き出しの多い佐藤さんの話をきっかけに、「自分のところではこうやってるけど、どうしてますか?」と、病気対策の話、樹の管理の話、品種の話など、生産者同士で意見交換が広がっていきました。
観光果樹園の視察も
翌日は仙台へ移動。東日本大震災で被災した海沿いの跡地に建てられた観光果樹園「フルーツパーク仙台あらはま」を視察。
ここでは、りんご、梨、ぶどうなどの多くの果樹が「ジョイント栽培」で栽培されています。次世代の栽培法のひとつで、隣同士の樹と枝をつなぎあわせ、収穫量増と省力化の両立が期待されている先進技術です。
りんごのジョイント栽培を開発した農学博士の菊地秀喜先生が畑を監修しており、ていねいに畑を案内してくださいました。りんごも梨も、1枚の畑に10品種以上がすべてジョイント栽培で植えられており、菊地先生セレクトの聞きなれないマイナー品種も多く、生産者は興味津々で質問をしていました。
生産者交流の大切さを痛感
2日間を通して改めて感じたのは、生産者同士の交流の大切さです。生産者は、日々正解を追い求めて努力と研鑽を重ねていますが、農業は地域や年によって正解が異なり、天候という後だしジャンケンに左右され、結果論で語られることもしばしば。そんななかでも、「おいしいものを作る」「環境にやさしい作り方をする」というプロセスを大事にし、志を同じくする遠くの仲間と語りあうのは、大きな刺激とモチベーションになったようです。
熊本からはるばる参加して盛り上げてくださった、肥薩自然農業グループの柑橘生産者・吉田さんの感想を紹介します。
「栽培する果樹も地域も違えど、作物への向き合い方や考え方は通じるものがあるように感じた。産地として、栽培技術の向上や情報交換などを積極的に行っているようで、大いに刺激を受けた。
知識や技術を包み隠さずお話しいただいた菊地先生には、本当に頭が下がる。厳しい気象や、農業を取り巻くさまざまな問題を抱えながら果樹栽培を行う仲間が、遠く東北にも確かにいることに、大きな気づきと喜びを感じた。
企画いただいた事務局や受け入れ先産地の方々、本当にお世話になりありがとうございました。」
今後も定期的に、このような交流の機会を設けていこうと思います!
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