らでぃっしゅぼーや

今週の畑だより

らでぃっしゅぼーや農産担当による
畑の"今"を届ける産地密着コラム

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梅の最新状況、クビアカツヤカミキリの脅威

いよいよ6月から本格的な梅のお届けが始まります!が…日本一の梅産地である和歌山県(※1)田辺市・みなべ町では、3年連続の不作となる見通しです。もともとの実付きの悪さに加え、今年は雹被害も重なり、厳しい状況となっています。

一方で、三重県や奈良県など比較的状況の良い地域もあり、畑による差は大きいものの、全体としてはなんとかお届けできる見込みです。

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奈良産直センター・松下さんの南高梅

急拡大するクビアカ被害
今、特に深刻なのが「クビアカツヤカミキリ」の被害です。中国などを原産とする特定外来生物で、梅・桃・桜などバラ科の樹木を食害します。

近年は街路樹の桜を枯らす害虫として、報道でも取り上げられています。

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赤い胸が特徴の、サクラやモモを枯らす外来種「クビアカツヤカミキリ」(※2)

特に厄介なのが幼虫で、幹の内部に侵入して木を食い荒らし、「フラス」と呼ばれる木くずと排泄物を大量に排出します。被害が進むと木は水分や栄養を運べなくなり、最終的には枯死します。

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クビアカツヤカミキリを探すために表皮を削った樹(奈良産直センター)

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茶色い木くずのようなものが「フラス」です(※2)

紀伊半島では数年前から被害が出ていたものの、昨年頃から急速に拡大。奈良県天理市では特に「南高梅」の被害が大きく、 生産者によっては今年の出荷を断念する事態にも なっています。

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被害で伐採された梅の木(左)と、新たに植えた苗木(右)(奈良産直センター・松下さんの畑)

従来の方法が通用しない…
日本在来のカミキリムシであれば、フラスを見つけて針金を差し込めば捕殺できることが多くありました。しかし、クビアカツヤカミキリは木の内部を縦横に動き回るため、簡単には駆除できません。

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被害に遭い伐採した樹の断面(萩本農園提供)。右下の大きな穴がクビアカツヤカミキリによるもの。樹皮付近は別の害虫コスカシバによる被害

さらに成虫は一度に数百個もの卵を産むほど繁殖力が強く、畑に侵入すると根絶は極めて困難です。

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クビアカツヤカミキリにより枯れたサクラ(※2)

いまこそ地域全体での対策を!
被害は関東・関西を中心に年々拡大しており、行政も積極的に対策を進めています。栃木県足利市では「クビアカみっけ隊」という駆除ボランティア活動を推進し、一定の成果も出ています。桃やすももへの被害も広がっており、今後は各地域で連携した対策が重要です。

関東・関西エリアにお住まいの方は、「地域名+クビアカツヤカミキリ」で検索すると、各自治体の対策情報が見つかると思います。協力できる取り組みがあれば、ぜひご参加ください。梅、桜、桃、すもも―。 日本人の食や文化を支えてきた大事な樹木を守るためにも、いま食い止めなければならない脅威です。

無事、今年の梅のお届けができるよう、ぜひ産地に思いを寄せていただければ幸いです。

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