これまでの『ふぞろいらでぃっしゅ』の取り組みによって、同じフードロス予備軍であっても、食材の特性や規格外になった原因・背景によって、レスキュー難易度が変わってくることが分かりました。 特に、その年の天候状況に左右される「豊作」や「不作」、自然災害による突発的な被害などは、不確実な要素が多くレスキュー難易度が一気に高まります。また、同じ規格外品でも鮮度を保つのが難しい葉物や果物なども、難易度が高い品目と言えます。
そこで、それぞれの商品特性に合わせて柔軟かつ迅速にレスキューできる枠組みを設け「フードロス予備軍レスキュー大作戦」と位置付けることで、より多面的なフードロス削減を目指します。
*作戦は2021年8月より順次開始
豊作のキャベツや、割れている、小さすぎるといった規格外のキャベツを包んで餃子のタネに。「餃子なんてそもそもふぞろい品を使っているのでは?」と思われそうですが、大量の野菜を処理する加工食品工場では、サイズや形にバラつきがあると芯抜きの機械で一気に処理できず効率が悪くなるため、一般的には加工品原料であっても嫌われがち。今回は、キャベツの芯取りを一つ一つ丁寧に手作業で行っている加工食品メーカーさんだからこそ、規格外品を受け入れいただきレスキューが実現しました。
5種の野菜をたっぷり刻んだソフリットと、北海道産放牧豚ひき肉、トマトソースをセットしました。ソフリットに使う5種の野菜のうち、その時期ごとに発生した豊作品や規格外品を1品以上使って仕込みます。季節によって移り変わるふぞろい品やわけあり品を柔軟に受け入れできるうえに、お料理をする時に手間と時間のかかる「野菜を細かく刻む」工程も省けるため、お料理する人にとっても嬉しいレスキューアイテムです。
青果品としてそのまま流通させるには熟れ過ぎていたり、皮に傷がついている、軸が外れてしまっているなどのわけありバナナを米粉のパウンドケーキに練り込みました。熟して甘みが増したバナナはスイーツにぴったり!適材適所の生かし方でおいしくレスキューしました。
今後も様々なレスキュー手法・枠組みを模索することで、より多くのフードロス予備軍をレスキューできるよう、引き続き検討・実行していきます。