らでぃっしゅぼーや

今週の畑だより

らでぃっしゅぼーや農産担当による
畑の"今"を届ける産地密着コラム

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台風後、千葉県の産地を訪ねて
~畑・野菜への影響は?~

9月、24号・25号と相次ぐ台風、そして秋雨前線の影響により、記録的な長雨に見舞われた日本列島。特に台風の被害が大きかったのが千葉県です。

大雨の直後産地へ連絡すると、「まだ畑に入ることすらできない」「一部が浸水した」「まだ影響がみえない」と、先の見えない状況に不安の声が。それから少し時間が経った10月初旬、畑の状況を確認するため現場を訪ねました。

品目や地域で大きく異なる被害状況

千葉の畑では今、11月から本格的な収穫を迎える秋冬野菜が育てられています。実際に回ってみると、その影響は品目や地域、同じ地域でも畑ごとに大きく異なっていました。

【里いも】

まず訪れたのは、千葉県東部山武地域の生産者グループ、さんぶ野菜ネットワーク。里いもの一大産地です。多くの畑が浸水したものの、幸いその後の水はけがよく無事に収穫できています。ただ、生産者の富谷さんもここまで長く水に浸かった経験はなく、長時間の浸水が今後の品質にどう影響するか、注意深く状態を確認しています。

【人参】

同じくさんぶ野菜ネットワークの船木さんの人参畑では、傾斜地に大量の雨水が流れ込みました。またあゆみの会の伊藤さんの畑でも、人参が所々歯抜けになり、大きな生育差が出ています。「収穫量は例年の半分にも届かないかな」と伊藤さんは肩を落とします。

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傾斜地にある船木さんの人参畑は大量の雨が流れ流れ込みました(さんぶ野菜ネットワーク)
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あゆみの会の伊藤さんの人参畑。まばらに残った人参を諦めずに育てています
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雨にやられたところが歯抜け状態
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すでに葉が黄色くなっているものもみられます。収穫まで十分に育つのは難しいかもしれません

千葉県の秋冬人参は11月頃から本格的な収穫期を迎えます。しかし長雨と曇天が続いたことで、例年以上の生育遅れや小ぶりなものが多くなる懸念があります。掘り上げてみなければ分からないことも多く、生産者は日々変化を見守っています。

【大葉】

続いて訪れたのは、千葉県北東部、和郷園の向後さんの大葉畑です。日照不足に大雨の浸水が重なり、湿度の高さから病気が発生。出荷は一時すべてストップしました。

現在は、病気の葉を一枚一枚手作業で取り除く気の遠くなる作業を進めています。葉を取りすぎると光合成できなくなるので、注意を払いながらの作業。「あとひと月くらいで回復してくるかな」と立て直しを図っています。

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病気になってしまった大葉(和郷園)
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浸水直後の大葉畑。通路の水が抜けていません

【キャベツ】

和郷園でキャベツを育てる伊藤さんの畑では、9月の長雨で定植作業が大幅に遅れ、10月に急ピッチで進められていました。これから気温が下がるなかでどこまで成長してくれるか、不安が残ります。一方、台風前に定植できた畑も浸水被害を受けており、早く植えた畑も遅れて植えた畑もそれぞれ心配を抱えています。

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大幅に計画が遅れ、急いで定植中のキャベツ(和郷園)

本当の影響が見えるのは「これから」

今回訪れたなかには、深刻な被害を受けた畑がある一方、水が引いて収穫への望みが残る畑もあります。千葉県全体として一概に「甚大な被害」と言い切れる状況ではなく、今後の天候次第で持ち直す可能性もあります。

ただ、秋冬野菜の本番はこれからです。生育の遅れが取り戻せるのか、長引いた浸水が収穫量や品質に影響するのか。本当の状況が見えるのは、あとひと月ほど先になります。

生産者の取り組みとこれからの見通し 自然相手の畑では、大雨が去っても影響はすぐには消えません。生産者のみなさんは一つひとつ状態を確かめながら作業を続けています。私たちも連絡を取り合い、これからの収穫を見守っていきます。

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