極寒のれんこん収穫現場
〜有機栽培あゆみの会(茨城県)〜
強烈な寒波が日本列島を襲った2月上旬。首都圏でも積雪となった日の前日、れんこん生産者、茨城県あゆみの会の山田さんを訪ねました。ここ数年は毎年スタッフが収穫体験させてもらっていますが、今回挑戦したのはこれまでにない“真冬の収穫作業”。それも極寒の早朝です。
集合は朝4時。気温はマイナス5℃。冷たい空気が張りつめ、じっと立っているだけで痛いほどの寒さです。水面にはうっすらと氷が張っています。静まり返った景色のなかに、冬の厳しさがはっきりと感じられます。
水面には氷が張っています
今回は特別にライトを点けてもらいましたが、普段はヘッドライトのみ。ほとんど何も見えないような暗闇のなかでも、山田さんたちは迷うことなく作業を進めていきます。
れんこんの収穫は、水を張った田んぼで行う“水掘り”が基本。機械を使えばより速く収穫することもできますが、山田さんたちはあえて機械を使わない選択をしています。れんこん一本一本を大切に扱うため、ホースを使った手作業で掘り上げていきます。
山田さんに教わりながら、スタッフも収穫チャレンジ!
勢いよく噴き出す水で泥を少しずつどかしながら、れんこんを傷つけないように探る作業は、見た目以上に繊細。力加減や角度を誤ると簡単に折れたり、傷がついたりすれば出荷できなくなります。
水中のれんこんを想像し、手に伝わるれんこんの感覚—長年の経験が体に染みついているからこそできる仕事で、まさに職人技でした。
私たちも体験させてもらいましたが、時間が経つにつれて指先の感覚は鈍くなり、寒さがじわじわと体力を奪っていきます。泥の中での作業は想像以上に重労働で、たった1本掘り上げるだけでも一苦労。「これは一朝一夕に身に付くものではない」と身をもって感じました。
この時期のれんこんの収穫量は1日1トン以上。出荷から逆算すると朝3時頃から収穫を始めなければ間に合わないそうです。高原レタスやとうもろこしなど、未明から収穫する野菜があることは知っていましたが、れんこんも同じとは正直驚きました。
私たちは正味2時間ほどの体験でしたが、寒さと不慣れな作業で疲労困憊。一方で山田さんたちは、雨の日であっても4〜5時間収穫を行うといいます!効率よりも品質を優先し、天候に左右されながらも出荷を止めない。その覚悟と積み重ねを思うと頭が下がる思いでした。
山田庄三さん(一番右)と、後を受け継ぐ息子さんたち3兄弟
冬の寒さにしっかりあたることで、れんこんは甘みを増していきます。シャキッとした歯切れのよさ、加熱したときのほくほく感。そのおいしさの裏側には、こうした過酷な環境と、生産者の信念と技術があります。収穫シーズンは4月頃まで続きます。ぜひ、生産現場の景色を思い浮かべながら、旬のれんこんをありがたく味わってみてください。
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